新しい洗面化粧台交換の注意点
1. サイズ(W)幅 (H)高さ (D)奥行き)は同じか近いか
2. 設置場所は同じか、新たに新設するのか
3. 新しい洗面化粧台の下地の位置に下地があるのか
4. 電源の位置の移動が必要かどうか(ワゴの活用)
5. ドア枠回避機能が必要かどうか
6. 既存の床との取り合い(仕上がりを確認する)
7. 既存の壁との取り合い(仕上がりを確認する)
8. 既存の幅木との取り合い(仕上がりを確認する)
9. まれに窓枠に被さるように固定されている時がある
今回は話の内容を替えて、若いリフォームの現場監督に向けて書きたいと思っています。
今回は少しリフォームの現場寄りの話ですね!
そうなんです。
でも、一般の方でもお役に立ちますよ。
リフォームって小さな工夫と智恵の積み重ねなんです。
つまり、こうした工夫をして納めている会社は良質な会社という事が分かります。見積もりだけでは分からない事は多々あります。
今回は,若いリフォーム監督を目指す人たちに向けてブログを書きます。
私もこの仕事を始めたばかりは、リフォームの「納め」の細かな事がよく分からず、先輩方にもっとこうしてあげれば良かったのにと言われたものです。
この業界の良くない所は、往々にして、はじめから基本のノウハウを教えない事にあります。
また,そうした現場の智恵や経験が社内に体系化されていない事も良くない所です。
現場は、厳しいので痛い目みて覚える風潮が今でもあります。
こうした理不尽な傾向で多くの若い人たちが去って行くのを見ました。
私も家族がいなければとっくに辞めていました。この業界の定着率が悪いのも当たり前の傾向もよくありません。
そこで今回は、ある程度私の経験で洗面化粧台を設置する上でのポイントを
予めお伝えしようと思っております。注意するところは大体決まってます。
それを飲みこんでいただければ誰でも失敗することなく現場を納めるることができます。
リフォームの現場監督として向上するには、絶えず1現場1現場から学ぶ事が大切です。
苦しい事もありますが、絶えず研究していくことが大切です。
まず洗面化粧台の素取り替えの流れを知ろう。
分かったいる人も今一度おさらいしましょう。
基本水道屋さん単職種で完了します。
時間がない人は飛ばしてください。
洗面室内装工事を行うのかどうか
1. 内装工事があれば、仕上がりがより綺麗になる。
最も基本的なことですが、洗面室の内装工事(天井壁クロス交換、床クッションフロア交換)を行うのかどうか
は事前に把握しましょう。
オススメは洗面室の内装も同時に行うの事です。
美観の点からだと、何かが新しくなると対比で他の劣化や汚れが一層目立ちます。
また洗面化粧台がはずれる事で、内装工事がやりやすく隅々まで施工が出来ルからです。
新しい洗面化粧台のサイズは同じ物か
1. 既存の洗面化粧台のW(幅) H(高さ) D(奥行き)をメジャーで測り採寸する
2. 新しい洗面化粧台の設置環境を把握して、採寸略図に押さえておく(干渉物はないか)
洗面化粧台を交換するとき、ほぼ100%で同じ位置で同じサイズで交換する事がほとんどです。
一般的に多いのはW750㎜で高さが1900㎜(化粧鏡含む)のタイプです。
洗面化粧台の交換は、決して難しい工事ではありませんが、下地の位置や電源の切り回し位置が、既存と異なる場合
場合(内装工事なしや、大工さんが入らない)時など、苦労をする場面に出会います。
設置場所は同じか、場所の変更やサイズ変更はあるのか
ほとんどの場合、同じ幅で同じ高さで交換する場合がほとんどです。(理由は設備の汚れと老朽化)
しかし、既存洗面台が大きすぎる(同居家族が減った)とか
小さすぎる(新しい居住者家族数が多い)等々、でサイズ交換する事があります。
サイズ変更したときの弊害(内装工事の追加や他の納まりとの取り合い)も想定しよう。
また、洗面台の上に分電盤等が干渉していたり(状況により高さ移動する)とか
このことも踏まえて、洗面室全体(洗面室の幅、奥行き、高さ)注意点を略図化して寸法を押さえます。
もちろんカメラで写真に収めておきます。
新しい洗面化粧台を固定する為の下地(木下地)があるかないか
1. 承認図で洗面化粧台の固定ビスの位置(FL高さ何㎜)を掴んでおく
2. 承認図で電源取り出し位置やコンセントの有効範囲を掴んでおく
下地(ベニヤ材)を壁に貼る(入れる)
1. 既存の洗面化粧台を外したら、新しい洗面化粧台の「承認図」からビス固定位置を確認して
そこに木下地があるか無いかを確認(下地チェッカーや下地どこ太を活用)
(この時、下地がない場合は、大工さんが入っているなら,大工さんに下地(ベニヤ材)を
入れてもらう。ない場合は、水道屋にベニヤ材(9㎜、12㎜ 石膏ボードの厚みによる)
を渡して、加工してとりつけてもらいましょう。
ボードアンカーを入れる
2. もう一つのやり方として、ボードアンカーを使うという方法があります。
ボードアンカーは、石膏ボードにビスが固定できるように開発されたアンカー材です。
既存の施工ボードがぐずっていない(柔らかくなっていない)なら使える可能性が高いです。
石膏ボードぐずっているとアンカーが絡まない可能性が高いからです。
電源の位置は正しく設置されているか
洗面化粧台の「承認図」を見ると電源の位置が示されています。
床から何㎜以上のところから、電源をだして欲しいと指示書きがあります。
普通に考えると、電源があるのだから大丈夫と思いますが、
洗面化粧台は、鏡と本体に分かれていて電源コードが、本体と鏡にまたがるような配線になってしまうと
ガタつきが出てうまく納まりません。
指定の位置に切り回して、コードは50㎝以上あると融通がききます。
また、コード延長したい時、Fケーブルとワゴがあると簡単に延長が出来ます。
めったには使いませんが、予備で車に積んでおくと良いと思います。
ドア枠回避機能
最近の洗面化粧台は、「観音扉(両開き扉)」から収納整理力アップされた「引き出しタイプ」が人気です。
このとき、注意が必要なのが、洗面台の位置です。引き出しを開けると、「洗面出入り口のドア枠に干渉」する
とか、浴室入りドア枠に干渉する
左右の壁への納め(水はね)
木幅木を洗面台蹴込み手前でカットする
洗面台を納めるとき、右や左に壁があるのが一般的に多い。
このとき、どちらかの幅木を蹴込み手前ギリギリでカットして壁にドン付けすると隙間が生まれにくい。
幅木は一般的に9㎜厚の物が多いのでこの分、壁と洗面ボウルの隙間を縮める事が出来ます。
現場の状況にもよりますが、こうした智恵が仕上がりを美しくしていきます。
壁に水はね防止パネルを付ける
洗面化粧ボウルの壁際の水はねが気になるお客様へ時折行うのが、30㎝×50㎝の程の大きさに透明なアクリルパネルを設置するか、キッチンパネルの端材で納めるという方法があります。
水はねで壁紙を汚したくない、水がはねても大丈夫なようにしたいお客様には喜ばれる施工方法です。
現場でお話がでたら、提案してみてください。多少予算は掛かりますが、大変喜ばれます。
洗面化粧鏡裏が窓の場合の対応方法
ごくまれに、既存の洗面化粧鏡が、窓を塞ぐ形で窓枠に固定された設置の時があります。
この場合は、設置しようとしている洗面台の「承認図」を手に入れ、固定ビス穴の位置を確認して、
下地を設置する(壁を造作する)必要があります。
この場合、大工さんによって壁を工事してもらうか、水道屋さんに下地工事を頼んでおく必要があります。
洗面化粧鏡の裏に窓があったら、ん脇から覗いて見ましょう。
在宅の場合、荷物で見落とし手しまう時もあります。
注意しましょう。
洗面化粧台を交換するときの基本工程を知る
まず水道メーターを締め給水を止めます。
給水給湯配管にプラグ止めを行い、お湯水が交換工事中出ないように止水を行います。
時間的には20分~30分くらい
壁に洗面化粧台が固定してあるので、そのビスを緩め既存洗面化粧台を外します。
新しい洗面化粧台の給水、給湯配管、排水管位置に各配管を設置します。
鏡裏にある電気配線を新しい洗面面化粧台の位置に配置します。
一般的には、洗面化粧台下地があり、工事不要な事が多いです。
しかし、既存の洗面化粧台をボードアンカーで固定していたり、
既存洗面化粧台の必要箇所にしか木下地を入れていないケースも多々あります。
よく水道屋さんに下地がないけどどうしますか?
と監督が言われることがあります。
新しい洗面化粧台を、下地にビスを打って固定します。
また、給水給湯配管の接続、排水管の接続を行い使えるようにします。
内装工事があれば、「ステップ6」の前に内装工事を行います。
その他 自分で施工や支給提供の洗面化粧台の存在
最近は、ネットで購入出来ないものは無い程充実しています。
YouTube等で洗面化粧台の取り付け方法がたくさん紹介されています。
自分で取り付ける方法も選択肢としてあります。
(リフォームの現場ではお施主様支給で取り付けることもあります。)
少しでもコスト抑えたいなら、(業者の了承が条件になります)選択肢で検討してみてください。
リフォーム業者としては、製品の品質保証やトラブル(商品トラブルか施工トラブルか)が判明しにくい
施工になります。施工業者やお施主もこのお互いのリスクを認識しておきましょう。
まとめ
洗面台工事の概要は、つかめましたか?
もう一度おさらいをしましょう。
反復して復習することで 自分の仕事の内容に自信を持つことができます。
また自信を持つことで職人さんの動かし方や指示の出し方も良くなります。
小さな成功をたくさん積むことで、自分の中で根拠ができ、良い経験になります。
熟練した良い経験は、自分がどれだけ考えて現場に臨んだか、
また復習(振り返り 良い点 悪い点)して、次回に活かすか工夫しましょう。
記憶は忘れます。私は、忘れないためにノートに略図と文章でで手書きでまとめてます。
工事前に、予習(予測想定)して、現場で実地検証、完了後復習(振り返り)と記録を図ります。
1. サイズ(W)幅 (H)高さ (D)奥行き)は同じか近いか
2. 設置場所は同じか、新たに新設するのか
3. 新しい洗面化粧台の下地の位置に下地があるのか
4. 電源の位置の移動が必要かどうか(ワゴの活用)
5. ドア枠回避機能が必要かどうか
6. 既存の床との取り合い(仕上がりを確認する)
7. 既存の壁との取り合い(仕上がりを確認する)
8. 既存の幅木との取り合い(仕上がりを確認する)
リフォーム現場管理パーフェクト教本/現場調査パーフェクト教本
最後に2つ本を紹介します。
リフォーム新人監督さん、営業さんにはとても良い本です。
こんな本があったなんてと、この歳になって知りました。
会社によっては新人研修で使っているようです。
文字ではなく、図解で構造的、空間的に理解できる工夫がされいます。
価格は安くありませんが、一読一見の価値があります。